2014年 9月号 トップアングル
  •  安倍政権発足から約一年半、4月の消費税増税前までは、アベノミクス三本の矢は順調に来ていた。しかし、4月の消費増税の余波は、エコノミストや官邸の予想を上回る景気悪化を示している。大手企業などの積極的な賃金のベースアップなどの協力的な側面がありながら、たった3%?と思ったのか、予定通りの増税を行った余波は、深刻な結果を現在起こしている。4−6月のGDPのマイナス6.8%は速報値で、正確にはマイナス7%を超えるのではないかと言われている。これは東日本大震災の時を越える景気下降になりかねない。
      しかし、麻生財務大臣は、今回の増税だけでなく来年の消費税10%への引き上げも、「予定通り行う」と発言している。マクロ経済で考えれば、円安は日本にとって歓迎できるものだが、その円安がトリクルダウンして、一般市民に波及するまでには、それなりのタイムラグがある。それまでの間、中小企業にとっては円安は原材料費の高騰につながり、急激な円安になった時には、対応しきれず倒産する企業も多数出るだろう。一度中国等に進出した企業が日本に戻り、このドーナツ化現象を解消するには、円安水準を120円前後で数年安定させなければ、日本に再投資する決断は難しいであろう事は想像に難くない。
      現状では海外進出した企業は、利益をそのまま海外に再投資している状況だ。為替が不安定な現在では、そのように日本企業が海外で利益を上げ、その利益を日本に還元する形が安全確実なのかも知れない。
      この先日本の景気の動向は「アベノミクス第三の矢」に掛かっていると言い切っても過言ではないだろう。安倍内閣には消費増税を超える成長戦略を期待したい。

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2014年9月
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