2014年 10月号 記事 2面
  •  なぜ原子力発電所の稼動を反対するか?それは事故が起きた時の放射能の恐怖からであろう。正確には「放射性物質(ウランなど)」が「放射線」をどのくらい出す能力があるか?を示したものが「放射能」であって、「放射能が人間に害を与える」と言う表現は誤りである。
      放射線が人間に当たると(正確には通過すると)細胞を破壊し、ガン等の被害をもたらすことがある。ただしこの放射線は地球上どこにいても必ず浴びるし、人間自身発している。問題はどのくらい、どのように浴びたら危険か?という事である。
      ICRP(国際放射線防護委員会)は年間の被曝線量の目標値20〜100ミリシーベルトと公表されている。これは目標値であって科学的な根拠はない。科学的に確認されている事は「瞬間的に100〜200ミリシーベルトの放射線を浴びると、ガンになる可能性が1.08倍になる」と言う事である。
    これは例えば、100人の人が瞬間的に100ミリシーベルトの放射線を浴びたら、8人位ガンになる可能性がありますよという事。なぜ「瞬間的に」なのかと言うと、人間には細胞の修復機能があるので、時間の経過と平行して放射線を浴びる時と、瞬間的に浴びる時では、人間に及ぼす害は違うという事である。そして100人中8人位ガンになるという事であって、8人死亡すると言う事ではない。また放射線被害は浴びた放射線量に比例し、閾値(しきいち)はない事がわかっている。閾値とは「この数値を超えたら害が発生する」と言うような値のことである。

    今福島県民の方々に避難命令を出している基準は「年間20ミリシーベルト」である。なぜこの基準なのか?福島第一原発の事故の直後に、付近の病院で「放射能が来るから入院は3日まで」と、ガンの手術をした老人を、まだ病状が安定もしないうちに、無理やり遠い所に搬送していたが、あの行為は全く本末転倒で当時の行政は、おろかな行為をしたとしか言いようがない。
    子供を持つ親が子供の為に、これからまだ妊娠する可能性がある女性が将来を考えて、心配し移住等を考える事は当然のことだと思う。しかし今現在病気の老人や手術直後の老人を「放射能の恐怖」を語り、その場から排除しようとするのは、あまりにも無知だったのではないだろうか?
    事故当時、情報が錯綜し、国民が恐怖し、政府の対応を過剰に批判したことも事実だ。行政の当事者が過剰に反応するしかなかった、というのが事実のところであろう。しかしその時は混乱し、無知であっても、あれから三年半も経つのだから、もっと科学的見地から冷静に対処することが、本当の福島の方々の為なのではないだろうか?

初めての方へ 記事をご覧になる前に是非一度、ご一読下さい。

2014年10月
特 集 一 覧

過去の特集記事


連絡先


Banner Ads