2014年 11月号 記事 2面
  •  ウィルスと細菌を普段意識せず、混同しがちだが、全くの別物でその治療法も異なる。細菌とは文字通り「小さな菌」であり、生き物でそれ自体が生物である。したがって「殺す」と言う行為で治療する。それが抗生物質などを使っての治療である。

    アレクサンダー・フレミング


    アレキサンダー・フレミングが1928年にアオカビが細菌を駆逐する事から発見したのが、抗生物質の起源とも言えるペニシリンである。今では100種類以上の抗生物質があると言われている。この抗生物質での治療は言わば、「細菌で細菌を退治する」と考えて良いだろう。 
    それに対してウィルスは、それ自体では活動しない、つまり生物ではない(定義によって諸説ある)。大きさは細菌の十分の一ほどで、人間や他の動物に取り込まれ、その細胞に寄宿して増殖するものだ。今では抗ウィルス性の抗生物質もあるが、基本的にウィルスに対する治療法はワクチンである。
    ワクチンは人間に接種させて感染症の“予防”をする治療行為である。ワクチンとはイギリスのエドワード・ジェンナーが1796年に牛痘にかかった人は天然痘にかからない事を発見し、これにより天然痘ワクチンを作った事から始まる。
    そのウィルスを弱毒化または無毒化して、人間に接種し人間自体に抗体を作らせて、発病を防ぐ、または重症化を防ぐものである。
    現在ワクチンには大きく分けて、生ワクチンと不活化ワクチンとがある、違いは生ワクチンは不活化ワクチンに比べて獲得免疫力が強く免疫持続期間も長い。しかし生きている病原体を使うため、ワクチン株の感染による副作用(医学では副反応と呼ぶ)を発現する可能性が高い。

    つまり基本的には細菌は退治治療でウィルスは予防治療をするという事になる。
    これはあくまでも大まかに基本的に分類したが、現在の医療はウィルスに効く抗生物質もあり、もちろん細菌の予防ワクチンもある。
      40年程前にはウィルス(virus)をビールスと呼んでいた。50代以上の方なら懐かしく思えるだろうが、ウィルス(virus)のスペルを見れば解ると思うが、当時はそのままローマ字読みしていたからで、ウィルスとビールスは同じものを指している。

初めての方へ 記事をご覧になる前に是非一度、ご一読下さい。

2014年11月
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