2015年 2月号 記事 1面
  • ISILU 
     先月特集したばかりのISIL問題だが、その直後の 1 月20日に湯川陽菜氏と後藤健二さんを、ISILが人質にしている映像を発信した。湯川遥菜氏は去年 2014 年 8 月にISILに拘束されている映像が流されTVでも多く報道されていた。また後藤健二さんは元々シリア情勢を取材していたベテランジャーナリストで、湯川氏を救出する為に 2014 年 11 月にシリアに向かったようである。1月 20 日イスラム国を名乗る過激派組織が日本人 2 名(湯川陽菜さん・後藤健二さん)を人質にとり、日本政府、安部総理大臣に対して2億ドルの身代金を要求する映像を配信した。 72 時間以内に支払わなければ、この二人を殺すと言う内容である。
    過激派「イスラム国」とみられるグループが20日発表したビデオ声明の全文は次の通り。

     日本の首相へ。イスラム国から8500キロも離れていながら、自発的に十字軍に参加した。おまえはわれわれの女性や子どもを殺害するのに、そしてイスラム教徒の家を破壊するのに、得意気に1億ドルを提供した。

    従って、この日本人の命には1億ドル掛かる。そしてまた、イスラム国の拡大を止めるために、イスラム戦士と戦う背教者を養成するのに1億ドルを提供した。それで、こっちの日本人の命には別にもう1億ドル掛かる。

    日本国民に告ぐ。おまえたちの政府はイスラム国と戦うのに2億ドル支払うという愚かな決定をした。おまえたちには、この日本人らの命を救うのに2億ドル支払うという賢明な判断をするよう政府に迫る時間が72時間ある。さもなければ、このナイフがおまえたちの悪夢となるだろう。

    この映像は合成とも言われている。
    それに対して安倍総理大臣は 20 日午前(日本時間 20 日午後)に会見を行い次の様に語った。

    人命を盾にとって脅迫することは許しがたいテロ行為であり、強い憤りを覚える。2人の日本人に危害を加えないよう、ただちに解放するよう強く要求する。

    政府全体として人命尊重の観点から対応に万全を期すよう指示した。今後も国際社会と連携し、地域の平和と安定のために一層貢献していく。この方針は揺るぎない方針であり、変えることはない。

    過激主義が国際社会にとって大きな脅威となっている。卑劣なテロはいかなる理由でも許されない。断固として非難する。今後とも人命第一に私の陣頭指揮のもと、政府全体として全力を尽くしていく考えだ。

    2億ドルの支援は、避難民が命をつなぐための支援といってもいい。避難民が必要とする医療サービスや食料をしっかりと提供していくことは日本の責任だ。国際社会にも高く評価されている支援を行っていく姿勢に全く変わりはない。大切なことは地域の平穏、平和と安定を取り戻すことだ。人々が平和に安心して暮らせる社会をつくっていくために、日本は今後も非軍事分野で積極的な支援をしていく。

    ISILの様な、武装テロ集団に拉致され拘束された、 2 人のために日本政府は何が出来るのであろうか?

    この期の行動如何によって、国際的に日本という国の本質が問われる。日本政府は「宗教に対して、ある特定の地域に対して、テロに対して」の立場を、否が応にも明らかにせざるを得ない事になる。それによって日本の「外交・安全保障と危機管理」のあり方を日本国民に示さなければならない。

初めての方へ 記事をご覧になる前に是非一度、ご一読下さい。

2015年2月
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